一遍と今をあるく

哲学カフェ一遍

2016年07月27日

宇和島歴史紀行 近藤俊文

薩藩五代才助の味方

当の薩摩はどう見ているかということですが、そもそも間を取りもったと思われる五代才助が、戦争が始まったすぐ後の慶応元年(一八六五)七月二日に手紙を松根図書に出している。そこに展示してあります。

2016年07月20日

宇和島歴史紀行 近藤俊文

英艦渡来の宗城公直筆文書

宗城公がなぜイギリス艦隊を宇和島に呼んできたのか。
今まで私共が他から聞いているのは、「長州征伐にやりたくなかったから呼んだのだ」ということです。たしかに、それも理由の一つです。撤兵によって経費を節約する―これが大きな理由かと思われます。 

2016年07月12日

いまを生きる 小沼大八

インド巡礼(三)

挿絵(H.Takahashi)
周知のように、古代ギリシャの哲人たちはコスモスという言葉で世界を表現した。コスモスとはいうまでもなく、ギリシャ語で秩序を意味する言葉だ。世界は秩序であるという思い入れを、この語は語っているわけだ。

2016年07月11日

宇和島歴史紀行 近藤俊文

知られていないアレクサンダー・フォン・シーボルト

明治三年(一八七〇)、鉄道借款について大隈重信・伊藤俊輔は元英国外交官だったネルソン・レイの詐欺事件に引っかかる。彼らの上司である伊達大蔵卿が最終責任者であります。

2016年07月06日

「命(めい)」を知らざれば 青野勝広

英国のEU離脱と政治家の責任

ここ数か月、英国のEU(欧州連合)からの離脱の是非を問う国民投票を巡って激しい論争がなされた。英国2大政党の保守党と労働党党首、ロンドン市長は、残留を訴え、前ロンドン市長や少数政党の独立党党首は、離脱を強く主張した。

2016年06月30日

いまを生きる 小沼大八

インド巡礼(二)

 挿絵(T.Katayama)
インド亜大陸では、五、六、七月に集中する雨期をのぞいて、雨がめったに降らぬという。いうまでもないことだが、人間の営みの清潔さはどうやら、水量の豊かさの度合いに正比例するようである。

2016年06月30日

宇和島歴史紀行 近藤俊文

宗城公の洋学ファミリー

いわゆる宗城公の洋学ファミリーというのがあった。最初は高野長英ですね。それから村田藏六(大村益次郎)、二宮敬作、敬作の次男の二宮逸二と甥の二宮篤四郎―この逸二は優秀で蔵六の教育を受けていた。

2016年06月28日

時事随感 難波紘二

「STAP細胞」への最終コメント

6/6号に【書き込みを読んで6/1】と題して、<Unknown (Unknown):2016-05-31 18:26(ES氏)>の質問に丁寧にお答えしたら、1週間に160件以上の書き込みがあって驚いた。

2016年06月23日

宇和島歴史紀行 近藤俊文

ウイリアム・ウイリス、大村益次郎、高木兼寛

  ウイリアムス文書ウイリアム・ウイリスという医者ですが、『幕末維新を駆け抜けたイギリス人医師』という立派な本があります。余り宇和島の人はこの人のことを知りませんが、結構宇和島とは関係があるのです。

2016年06月22日

いまを生きる 小沼大八

インド巡礼(一)

挿絵(Y.Murata)
インドの亜大陸ははてしなく広い。くる日もくる日も灼熱の太陽が平らな地平から昇り、半弓を描いて、やがて西の地平へ没してゆく。