一遍と今をあるく

哲学カフェ一遍

2016年09月16日

風信録

森に包まれた都市づくり

国道11号線を松山市内から東温市の方へ走ると、遠く皿ヶ峰を望む方向に田園地帯が展(ひろ)がっていく。こののびやかな景観の入口に、この夏、「マテラの森」がオープンした。

2016年09月14日

宇和島歴史紀行 近藤俊文

サーペント、プリンス・ロイヤルが来る

二十三日午後一時に測量船のサーペント号が恵比須崎の沖にしばらく繋留したあと、間もなく出帆。それに水先案内をつけます。水先案内は日振島の沖で待機する。それと同時に日振島の山に島の人が登って二十四時間見張る態勢をとっている。

2016年09月05日

宇和島歴史紀行 近藤俊文

應接計画をたてた人々、その内容

さて、いよいよ宇和島来航の本番です。

じゃあ宇和島藩はどのようにエゲレス人を迎えたか。宇和島の人なんか外人を見たことなんかないわけですよ。

2016年09月02日

寒来暑往 八木亀太郎

3 日米秘話

 大塚籠町の六義園の筋向かいに、理研と並んで、『東洋文庫』があった。ここはかつてのモリソン文庫などを土台にして逐次拡充された東洋学関係資料の宝庫で、世界でも有数の図書館である。

2016年09月02日

時事随感 難波紘二

原爆ドームに咲いた朝顔の花

高校のクラスメートでニューヨーク在住の宮本(旧姓住田)季美枝さんから「原爆ドームに咲いた朝顔の花」を描いた美しい絵が送られて来た。
旧友と他の人にも転送してほしいとのことなので、英文メールに翻訳または私のコメントを付して転送します。

2016年09月01日

寒来暑往 八木亀太郎

2 金助町奇談

 私の最初の上京は昭和元年、高校一年の夏で、約一ヵ月間叔父の家に逗留した。大学に入学したのが三年後の昭和四年だったのは前にも書いた。そこで、今少しく有体(ありてい)[1]に、当時の時代の様相を述べておきたい。

2016年08月29日

時事随感 難波紘二

津久井やまゆり園事件ー観念論の生命尊重で終わらせてはならない

 私も相模原市の知的障害者施設で発生した「患者大量殺害事件」では、まず犯人とヒトラー思想との関係を考えた。だが犯人が大島衆議院議長あてに届けた手紙全文(容疑者の衆議院議長公邸宛て手紙)を読むと、

2016年08月29日

風信録

東京の不動産協会で研究発表

青野勝広著『不動産の税法と経済学 改訂増補』(清文社 平成23年)の第10章「不動産取得税・登録免許税と凍結効果」と‘Proposal for a Combination of the Inheritance Tax and a Realized Capital Gains Tax at the Time of Death'(都市住宅学93号 2016 SPRING)を中心にするつもりです。

2016年08月29日

時事随感 難波紘二

沖縄戦と戦後の沖縄(3)

 挿絵(K.Tanahashi)
前回に続いて「沖縄問題」についての私見を述べたい。(これが最終回となる。)
沖縄戦の推移:これに関しては日本側の記録だけでなく、海兵隊に志願してペリリュー島と沖縄戦に参加し、生きのびて戦後は大学の生物学教授になった第1海兵隊師団兵士(一等兵)ユージン・スレッジによる「ペリリュー・沖縄戦記」(講談社学術文庫, 2008)という貴重な記録がある。

2016年08月24日

時事随感 難波紘二

沖縄問題(2)

 挿絵(K.Tanahashi)
前回に続いて「沖縄戦の終結日がなぜヒロシマと同じように慰霊の対象とならないのか?」というIK君の疑問に答えるべく、引き続いて沖縄の歴史における、いわゆる「琉球処分」について私見を述べたい。