土佐本藩のばあいは プリンセス・ロイアルは素通りだったが・・・
土佐本藩はどうだったかと言いますと、プリンセス・ロイアルは素通りして横浜に帰っています。
「土佐は今回来てくれと言わんかったから、素通りしたが、そのうち行くだろう」ということで、ジョージ・キングが土佐本藩に挨拶状を出したらしいですね。これに対して土佐藩は返事を書いている。その返事を書いたものの「どうしたらよろしいでしょうか」と言うて、宇和島藩に問い合わせが来ている。
土佐本藩のキング副提督への返事の内容は
「日本は貴国と和親を結び候以上は、隔たりなく親睦したいのはお互い同じことでございますが、うちは辺僻の地で頑愚な土民がいますから、どんな事故が起こるか分からん…」
というもので、土佐藩の攘夷思想を率直に心配する内容です。
宿毛でも攘夷をやろうかという。本藩ではそれは頑愚だと見ていた。勿論容堂とか吉田東洋とか後藤象二郎とか上層部は開明的なのですが、なにせ土佐勤王党という元気者がいました。だから、堺事件などが起きる土壌があったわけです。