一遍と今をあるく

よもだ俳句と暮らしの点描

駆ける2017 ~えひめ国体・えひめ大会に向かって

2017年がスタートした。ふるさと愛媛にとっては、64年ぶりにえひめ国体・えひめ大会を今秋に迎える、記念すべき年である。希望の年の幕開けに興奮気味の私は、元日の早朝4時すぎに目が覚めた。当然、外はまだ真っ暗で遠くでかすかに除夜の鐘がきこえる。元旦恒例の城山登山マラソンに参加予定の私は、8時受付まで時間があるので、松山城の初日の出を見に行くことにした。

元日の松山城ロープウェイは特別営業で、朝の6時から10分間隔で運行していた。私の着いた6時20分頃には、券売機に長蛇の列ができていた。初日の出の時刻は7 時15分となっていたが、あたりが白んできていたのでロープウェイを降りてからは駆け足で登った。頂上までの登山道は、東を見渡せる場所には、すでに人だかりができていた。私は隠門続櫓(かくれもんつづきやぐら)の東側広場にスペースを見つけてもぐり込んだ。周りを見ると、帰省している大学生から地元の人、観光客、外国人に至るまで、老若男女かなりの人出である。早朝にも関わらず、意外にも若い人が多めだった。マスコミ各社の取材カメラも列をなしていた。

の空はすっかり明るくなってはきたものの、なかなか太陽が姿を現さない。見物客も待ちくたびれた7時半頃。東方の稜線の一点からひとすじの光が漏れたかと思うと、オレンジ色をした太陽のてっぺん部分が瞬く間に顔を出した。まばゆいばかりのオレンジの光線の勢いに圧倒された私は、無我夢中でシャッターを切り続けた。

新年最初の朝日を浴び、おごそかな気分になったところで1句、

ちはやふる神の如きのはつひかな

 

初日の出を拝み終えた頃には、マラソン受付開始の8時を過ぎていた。大急ぎで会場の堀之内公園広場へ駆けおりた。

て元旦マラソン大会であるが、この大会は松山市体育協会の主催で元旦に開催される恒例行事である。私も去年に続いて二回目の参加となる。コースは1.5kmの城山登山コースとファミリー向け2.5kmの堀端一周コースの2コースが用意されている。参加費無料である。昨年同様、登山コースの受付をすませゼッケンをつけて9時からの開会式にのぞんだ。開会式では、中村愛媛県知事や野志松山市長諸氏のあいさつがあり、準備運動をすませたあと、登山コースからのスタートとなった。

去年より多い約1700人のランナーが、各々の年頭の思いを胸に2017年の第一歩を踏み出した。私も、本日二度目(笑)の松山城登山をマイペースで走り、城山山頂のゴールに何とかたどり着いた。ゴール地点で受け取る完走証をもって、再びの下山。堀之内広場のスタート地点で、ゼッケンと引き換えに、記念のタオルやスポーツ飲料等が入った手提げ袋をもらった。会場にはえひめ国体・えひめ大会PRのスタッフの方々がいて、過去の国体のパネル展も開かれていた。また国体マスコットのみきゃんも登場し、人気を博していた。

新春の爽やかな風をきって、心あらたに新年をスタートすることができた。一年の計は元旦にあり、そんな言葉がふさわしいイベントである。来年は、あなたも参加されてみては。

(佑)