一遍と今をあるく

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「最強の市民ランナー」伊予路独走!

           スタートの様子

2/12(日)は、愛媛県のもはや県民的イベントといえる「愛媛マラソン」が開催された。今回で55回目となるこの「愛媛マラソン」は、12日午前10時、松山市の県庁前をスタート、旧北条市を折り返し、松山市堀之内の城山公園をゴールとする42.195キロのコース(制限時間6時間)で行われた。全国から1万201人(男子8195人、女子2006人)のランナーが出走し、それぞれが自分の目標をめざしフルマラソンに挑戦した。

 

 

            ゴール地点

 

今回何といっても注目なのは、「最強の市民ランナー」として知られる埼玉県庁の川内優輝選手である。昨年12月の福岡国際マラソンで日本人トップの3位に入った川内選手は初出場の愛媛マラソンが今年初のフルマラソンとなる。その川内選手が引っ張る男子のレースは、序盤からハイペースとなり愛媛県勢の早大・鈴木洋平選手が20キロ付近まで川内選手と先頭で競り合った。しかし、その後は川内選手の圧巻の走りで、鈴木選手を振り切ってからは独走となり大会新記録の2時間9分54秒でゴールした。2位の鈴木選手も大会記録を上回り3位にも愛媛出身の駒大・中村佳樹選手が入った。女子は、男子の集団と並走した三井住友海上の折野加奈選手が1位でゴール。2位は松大の松田杏奈選手、3位は愛媛銀行・大城優衣選手とこちらも県勢の選手が健闘した。

今回初めて、会場の堀之内公園広場まで見学に行った。世界レベルの走りを一目見ようと(私もその一人である)川内選手のゴール時は、実にたくさんの見物客でごった返していた。ゲストランナーに高橋尚子さん、今治市出身のタレントみかんさん、俳優・タレントの渡辺裕太さんらも登場し、地元のテレビ局では6時間にわたり生放送されるなど愛媛県がおおいに湧き立った一日だった。この盛り上がりが、今秋の「えひめ国体・全国障害者スポーツ大会」にまでつながってほしいものだ。

 

ゴール後、インタビューをうける川内選手

このたび川内選手のゴールの瞬間を間近で見たのだが、大会記録を52年ぶりに塗り替えた彼の走りは、まさに愛媛に来襲した春の嵐のようだった。そんな川内選手の今後の進路は、今夏の世界陸上さらには2020年の東京五輪にも向かっているのでは。そこで東京五輪でも、彼が疾走してくれることを願って1句、

伊予路から東北東へ春疾風(はるはやて)

(佑)

 

                           川内優輝選手