一遍と今をあるく

一遍上人堂通信

宝厳寺境内に戦没者追悼碑建立

一遍上人の生誕地である「宝厳寺」の境内に「終戦七十年戦没者追悼平和記念碑」が建立され、平成28年5月11日に除幕式が行われました。

IMG_5513式典には、関係者30人が参列。愛媛県終戦七十年記念事業奉賛会の主催で、同会会長の中山紘治郎氏、ひめぎん連合会会長の一色昭造氏らが除幕したあと、厳かな読経のなか、参列者が次々に焼香し追悼の誠を捧げ平和を祈念いたしました。

記念碑は石の貴婦人ともいわれる大島石を研磨して造られています。高さ約1.9メートル。末広がりの八角形の台座を3段に重ねて基壇とし、この上に直径1メートルもある真円で青磁の球体が設えられています。記念碑は天に伸びゆく形をしており、球体の中央には、優雅かつ品格のある字体で、「恕」の文字が彫られています。

 

IMG_5549「平和の礎」と命名されたこの記念碑の足もとの銘板には、次の説明があります。

「今日の平和と繁栄は、先の大戦で尊い命を捧げられた英霊と、犠牲になられた数多くの人々のおかげであることを忘れてはならない。一切を包容する思いやりの心こそ、人類の平和と進歩に最も大切なことである。故に私たちは終戦七十年を期し、碑に「恕」を記す」。

 

中山会長は「万人平等と人類の平和を説いた一遍がお生まれになった宝厳寺のこの地に、『平和の礎・恕』を建立できますことは、誠に道理にかなったことで喜びも一入であります。この「恕」、一遍上人のお教えの通り、上人がお生まれになった道後宝厳寺から、世界に向けて平和を願う『思いやりのこころ』を表現したものでございます。私たちは『恕』を肝に銘じ、人類の平和と繁栄に力を尽くしてまいります」とあいさつされ、川崎玄倫住職に目録を贈呈いたしました。川崎住職は「恕という文字には赦す、思いやるという意味があります。参拝者は文字に秘められた深い意味に感動するはずです。大切に守っていきたいと思います」と謝辞を述べられました。

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