一遍と今をあるく

ギャラリー

「キジバト」

年中カップル、いつでも子育て。

普通の野鳥たちの子育ては、昆虫類など高タンパク食が入手できる春から夏の期間です。ところがキジバトは季節を問わず年中子育てが出来るのです。うちの庭では真冬1月3日に巣立ったことがあります。それは植物食であるにもかかわらず、嗉囊(そのう)という体内の臓器でお乳(ピジョンミルクといいます)を出して、口移しに与えることが出来るためです。ほとんどのキジバトは、年中カップルでいます。いっぽうヒト(人間)も一年中子育てが可能です。しかしヒトの男性からおっぱいは出ません。キジバトでは雄でも「母乳」を出せる体となっているのです。ヒト社会で「イクメン」などという言葉や、関連の制度が成立するのは、なにゆえか、考えてみるのは興味深いことではないでしょうか。

キジバト

ハト目ハト科ハト属 Streptopelia orientalis 全長33cm 留鳥。
外来種のドバト(カワラバト)の多様な色合いとは異なり、個体差なくみな同じで雌雄も同色。首の青い波模様が見分けのポイント。地上ではウォーキング。